あるあり日記

個人的な感覚・感想

介護医療院施設から在宅へ復帰した事例が公表された

日本介護医療院協会の介護医療院施設に対する調査がこの12月1日に公表されました。

一昔で言えば病院が経営する医療処置が必要な入所施設であり、おおところで言うとここでほぼ最後まで看ると言った考え方が通常でした。

最近の介護保険制度改正に伴い医療入所施設だけでなく、老人保健施設老健)もこの介護医療院扱いとされてきています。

元々老健では病院からの退院後に在宅では医療的な処置が困難であり、在宅サービスだけでは在宅生活が難しい人を対象に一時的に入所すると言った事が目的である施設でした。

この老健も一昔前ではこうした形ではなくほぼ最後まで看ると言った様なケースが多かったのですが最近になり本来の目的の利用の仕方と見直されてきました。

またこうしたい介護医療院施設では医療的な処置だけでなく、身体機能の改善・維持や低下を防ぐリハビリも行われています。

調査によると約7割以上もの施設でこの理学療法士によるリハビリが実施されており、詳細はニュース記事のデータを見て頂ければ分かりますが、自身が注目した点として在宅生活へ復帰した事例が11.1%あった事です。

在宅生活へ復帰したとしても今度は在宅介護サービスへの移行が必ず必要となってくると思われる事が考えられ、家庭内の状況が介護者などが健在で生活を支援する事が可能であれば在宅生活が出来るものと考えています。

ところが一見在宅生活へ復帰事例があったとされますが、多くは独居や高齢世帯、介護者などが存在しない又は支援する事が困難な事もあり得ますので、一時的な在宅生活を送ったうえで特別養護老人ホーム(特養)や老人ホーム(介護付き)などへの入所になっていくであろうとも考えられます。

持病や身体的機能の具合、介護者の援助の有無が一つの大きな懸念とされますので、本来のこのデータからその後の在宅での生活がどの位維持できているのかを知る必要性があります。

考えたくはありませんが復帰事例を多く算出する事で介護医療院施設への成果みたいな事が強調される事はややおかしな事になりますので、以後の経緯などのデータも知りたいところです。

現在では多くは核家族化が大いに進み、都市部であろうと過疎地であろうとも独居や高齢世帯になってしまう傾向があり、子どもなどの支援が不可能な状況下になっている現状を考えれば自ずと在宅生活への復帰がなされたとしても、多くはその後に施設入所へと移行していくであろうと思います。

ネットニュース記事の見出しで終の棲家ではなくなった感が出ていましたが、そううまくいくとは思えません。

多くは病院・入所施設・介護施設なりで終焉を迎える人が大半だと思います。

以前記事とした孤独死にも関連している様な気がします。