あるあり日記

個人的な感覚・感想

医療の崩壊を招いてしまった訳を過去の経緯を振り返り考える

介護福祉従事者と一般人としての視線から見ての過去に起きた医療に対する不適切な経緯であろう事を考えていきます。

現在主要都市においての感染拡大が増加し、国は個別(都道府県単位での)においての緊急事態宣言を発動しました。

そして医療がひっ迫し、医療崩壊が起きつつある現状があります。

何故医療崩壊を招いてしまったのかを自身の子供のころからの経緯を考えてみていきたいと思います。

当時は介護福祉と言った様な物は表立って事業展開されていた訳ではなく、保健センターの保健師が対応したり大病院での長期入院(ほぼ終末期迄)と言う形が主な形態でした。

一般には子ども・遺族・母子父子家庭・民生・保護司・各ボランティアなど個別には協議会と言う形でもってただ単なる集会と行楽の場と言う福祉形態が主な事業でした。

現在でも主だったものは残っているものの統合され自治体が主だって個別に管理していると言う形だと思われます。

介護保険制度が開始される少し前から高齢者に対する今でいうデイサービスやヘルパーと言った事業が保健センターの保健師などにより相談を受け、手探りの状態或いは各自治体独自の事業として展開され始めました。

そして介護保険制度が確立されると一気に介護福祉サービスが幅広く区分けされ国を上げての一大事業へと確立していきました。

そんな中で医療分野では大病院内での医局対立や待遇格差などが起きていて、診療報酬などの改正が行われたと共に一気に大病院内の各医師が離散し、開業医が増えていくと言った経緯があります。

一律に開業医と言っても入院病床がある所と無い所、或いは分野によっては必要性がない所もある事から、待遇格差などを感じていた医師達は専門分野を看板として個人経営へと移転していきます。

途中過程で産婦人科医などでは訴訟などが多発した経緯もあって産科の減少を招いてしまいます。

そして処方薬の受け取りを院内ではなく院外での受け取りをすると言った措置をした為に、一気に薬局やドラックストアの台頭が始まっていく経緯があります。

また診療報酬の改正に伴い開業医が比較的優位な立場となり、掛かりつけ医制度を取り入れたのも大病院での専門医不足が多発してしまった経緯がもととなります。

大病院だからと言って勤務医が専属でいる病院は多くは無く、個人又はフリーランスの医師がそれぞれ掛け持ちをして勤務しているにすぎません。

この様な経緯により大病院の崩壊が既にこのコロナにおける医療崩壊の布石になってしまっていると考える人は少ないでしょう。

かと言って開業医が悪い訳ではありません。

とは言えども一つの病院でもって様々な検査などを行うにはやはり大きな病院でなければ対応が困難であると言うのも事実ですし、それぞれの持病などによりあちらこちらへと受診しなければならなくなってしまったのも事実です。

当然他の分野でも同じように医療においても利益を出さなければ適切な質の良いサービスの提供と適切な人材の確保(良質な人材)が出来ないのでやっていけません。

そしてその医療法人が介護福祉分野、特に入所系のサービスへ手を出していく経緯とその訳はまた別の機会に話をしたいと思います。