あるあり日記

個人的な感覚・感想

公的支援などを受ける事は思いのほか簡単では無い

とあるインフルエンサーによる優生思想的な発言が炎上をもたらしている。

自身福祉従事者としてもこの事態には看過できない思いである。

極端な話として、どんだけ優秀であろうとも机上の空論の範囲でもってでしか経験がないと言う経緯では現実の出来事である背景やその人それぞれの事情や環境・経緯などでその社会的な保障すら受けられないと言う事態すらも分からないであろう。

こと生活保護制度に対して言及しているが、生活保護制度を利用する為にはかなりの厳選な手続きと条件が必要であり、いとも簡単に生活保護が利用できると言う物ではありません。

日常生活を最低限に遅れる保障の最後の砦としてある生活保護でさへ受給要件を満たせない或いは何かしらの事情などにより移行できないと言うのが現実である。

よく報道などで生活保護受給者が楽しているとか、カモにされていると言ったごく一部の負の側面だけを取り上げがちですが、これも報道による偏見であり、一般的にはその制度内からは中々抜け出せない人々が多いのも事実で、その中のまた一部が生活保護から抜け出し自立していくと言うのも多くはありません。

働ける世代や働くことのできる状態である人であれば自立の道も開かれようが、高齢者であったり、心身的に自立が困難な状態であればどんだけ頑張ったとしても多くはその域から抜け出せずに終焉を迎えると言う事例も多々あります。

一般に生活保護制度と言う物がありますが、受給要件などは各市町村などの裁量にゆだねられている事もあり、条件なども統一感は無く、一概にどの地域でも同様の事態において生活保護が受けられるようになると言うのも誤解があります。

また多くは世間体などの諸事情もあり、一貫して生活保護の要件を満たしていたとしても頑なに公的な支援すら受けないと言う人も現実にはいます。

残念な事にこの優生思想が一部の成功者などが偏って語ると言うのは知識のみでの考え方であり、現実に起きている現状と言う物は身に染みて体感する事は無いでしょう。

但し、成功者の中でも倒産などにより一気に自己破産し路上生活を余儀せざるを得ない経験者もいます。

今回に限りは完全なる偏見で、その後の謝罪に関しても個人的に見る限りでは心から出ている物ではなく、身内が受けた場合での考え方に替えただけで、他人に対する謝罪にはなっていないと言うのが正直なところです。

現在では公的支援の不備、偏った思想、現場でも適任者が少ない環境、ハラスメント、DVなど問題は山積しています。

これは介護・福祉だけでなく、どの分野においても同様の現代的な問題点であると個人的には感じています。