あるあり日記

個人的な感覚・感想

死刑囚に対する即日執行への違法訴訟について

現在日本において最も重いとされる刑罰である死刑制度の中で、死刑囚への即日執行に対する違法性を訴え、慰謝料を請求すると言うネットニュースの記事を見ました。

これには前提条件として、死刑執行における歴史的な背景を見ていかなくては語れる事は出来ませんので即日執行に至ったと言う経緯を追って行きます。

過去には死刑囚に対して死刑を行うにあたり、5日前に執行の宣告を行いそれなりの猶予期間がありました。

しかしながら、この5日と言う執行猶予があるが為に死刑囚の中で刑務所内で自殺すると言った出来事があり、それと同時にそれ以外の死刑囚の死刑執行を見送ったと言う経過があります。

死刑を執行するにあたり、日本ではほぼ冤罪の余地もなく紛れもない重罪と死刑囚の中でも確定してからでも執行が中々行われないと言う慎重さがあります。

余談として、反社会的な死刑囚においては特にそれを行う事で残党による新たなる重大な事件が発生すると言う側面も若干ながら無きにしも非ずです。

また、冤罪と言う側面も否めない死刑囚も軽微ながらあり得ると言う事も踏まえての時間経緯も考慮されています。

こと被害者や遺族においてはこれが執行されたとしても時間の経過があり、被害者が戻ってくるわけでもなく、更に事件当時を思い起こさせると言う側面も残念ながらこの制度には秘められています。

5日前の予告執行から、前日なりの執行予告に変化してから、死刑囚は執行までの間に被害者に対する改めての謝罪の念を込める事と、自己の罪の重大性と言う実感を得て罪に対する償いの念を込める事、死刑囚の近親者などとの最後の面談とささやかな晩餐的な食物を得ると言う精神的な整理をする時間を与えても、なおも同様な事件が起きたり、精神崩壊してしまったりと執行が行われず自ら命を絶つような事例が起きていました。

そして現在は即日執行と言う、午前中に執行予告を行いその後数時間で刑が執行されると言う現在に至っています。

但し、その短い中でも前述した事の簡易的な一連の流れは行われ刑は執行されています。

ところが、冒頭でも述べたように死刑囚における人権と言う物を盾にして、即日執行における慰謝料の請求が行われると言ったおかしな出来事が今回の訴訟内容となります。

冤罪事件は一先ず置いておき、確実に厳選されたしかも万全に万全を期した死刑囚の中でも余地が無い死刑囚が執行されています。

死刑囚における人権の考え方はそれぞれあるものの、少なくとも被害者の人々は予告どころか突然命を絶たれたわけですので、この即日執行に対する訴訟と言うのはハッキリ言えば、事件や被害者の事などに重きを置かず、自己(自己中心的な考えや思想)の事しか考えていないとしか言いようが無いと個人的には考えています。

今回の件と死刑制度の是非における考え方はまた別にありますので、制度自体の在り方は考慮しません。

また、犯罪者(服役後)に対する更生制度の考え方についても同様に日本では余り核心的な措置が取られていないと言う件も今回は割愛します。