あるあり日記

個人的な感覚・感想

日本における米食文化の衰退について

自身の実家でも兼業農家としてお米を作ってきましたが、一昔に比べれば一般的なブランド米以外では価格が自身での知る範囲でも1俵あたり4000円以上下落しています。

専業農家などでは少子高齢化に伴う後継者不足と米に対するいわゆる原価(買取価格)が下がり、対して専業大農家が他の所有者である田を代わりに作らなくてはならない状態と、お米にするまでの費用対効果が少ない状態での米作りとなっています。

そして現在では健康ブームや食文化の多様性などにより、お米は炭水化物となるが為に特にダイエットなどにおいて代表的な標的となってしまい、更には食文化の多様性によってパン食が主流になったりなどして、国内においては中高年から高齢者と海外への輸出が主な産業の対象となっています。

食文化の多様性については否定しませんが、誤ったお米への摂取の仕方や知識などにより日本古来からのご飯主食である文化はどんどん遠のいていく一方です。

そもそもご飯は日本人の消化器官などに適切な食物の一つであって、適切な食生活・日常生活をしていれば何も嫌悪する、炭水化物を控えると言った事をする必要性が無い事は誰も声を大きくして言わないと言う事が不思議です。

昔に様に体を酷使したような仕事が多かったり、食べ物の選択範囲が極端に狭かった時代を考えれば確かに現在ではどちらかと言えば精神的に酷使する仕事が多くなっている事や、技術の発達に伴い体を適度に動かす事が日常生活の中で少なくなってきたと言う時代の変化がありました。

しかしながら同じ主食である外国から来たパンはご飯などよりもお腹は膨れず、脂質や糖質も物によっては過剰な摂取になってしまう事を考えれば、古来からの食生活で十二分に適切な栄養摂取できる事もそれぞれが気を付ければ出来る筈です。

こうした食文化の多様性により食生活にも変化が起きて国内での需要も薄くなり、日本の一般的な米農家(主に過疎地域)は衰退してきているのが現状です。

特に過疎地域などでは後継ぎがその地域から他の地域へ移住している事も多い為、田の手入れもせずに放置している状態の所も出て来て問題となっている事もあります。

かといって衰退の一途を辿るだけでは無くて人によっては稲から麦作にしたり、田を新たに改良して畑やハウスを建て他の野菜などの食物へと転換している人々も出て来ています。

また人によっては太陽光発電用の土地に替えてしまう人も見られます。

少なからず米食文化の衰退は急速で無いにしろこれからも進んでいく事でしょう。